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【活動を通じて感じたこと】五月祭×EDUPEDIA


【EDUPEDIA】 はROJEのプロジェクトの1つで、主に教員の方向けに教育実践を記事にして発信しているサイトです。今では2000件以上の教育実践を頂き、毎月12万人がご覧くださり、一か月で平均30万PVを達成しております。

今回はEDUPEDIA で活動しているスタッフに、今回のテーマ「学校の役割」を中心に【活動を通じて感じたこと】を語ってもらいました。

 

(神奈川県出身 大学4年)

Q学校取材をしていて、自分が受けていた授業、学校と違うと思ったことは?

学校取材を通して、私が小学生だった時よりもICTが普及している学校がとても多くなっていると感じました。電子黒板を使っている学校では、国語の授業で教科書の場面の音声を電子黒板から流したり、画面上で本文にマーカーをつけてクラスの児童全員が分かるようにする、などに活用していました。。児童が前を向いて、授業に参加している姿が印象的でした。iPadを導入している学校では、個人のiPadとApple TVをつなげて、発表時に個人のiPadの画面をApple TVに映すなどをしていました。教室という環境の中でできることが増えて、授業の幅が広がっていると感じました。もちろんICT機器にも、操作が難しくて使いこなせなかったり、費用がかかるといった問題があります。しかし、ICT機器を効果的に使うことで、先生にとっても児童にとっても、よりよい授業が展開できようになっていると感じました。  以下に、私が取材した中で、ICTを効果的に使用している実践をまとめた記事を紹介します。

Q先生に取材をしていて、先生はこんなこともやってるんだ、

こんなことも気を付けているんだ、と思ったことは?

授業を受ける側にいた私が、授業を作る側の先生を取材することになって初めて、先生はこんなにも子どもたちのことを考えて授業を作っているんだ、ということを強く感じました。今まで取材させていただいた先生方全てに共通して、子どもたちへの思いがあり、そこから何を学ばせたいか、子どもたちにどのように成長していってほしいか、によってそれぞれの先生のスタイルができていたと思います。授業やプリントなどに込められた意図を聞くのは、とても面白かったですし、教員志望の私にとっては、とても勉強になりました。  以下に先生が心がけていることについて取材した記事で心に残っているものを紹介します。

Q実際に活動をする中で、学校が果たすべき役割はどのようなものだと思うようになりましたか?

学校が果たすべき役割は、集団の中で協同的な学びを生みだすことだと思うようになりました。私が何度か取材をさせていただいた田村一秋先生は、グループで行う協同学習を重視していました。研究会に何度も参加させていただいた日本作文の会の先生方は、児童が書いた作文を教材として使う実践をしていて、それによって、お互いへの共感を生む授業をしていました。

 どちらの先生も、子どもたち同士の学びを促進する仕掛けを作っていました。アクティブ・ラーニングという言葉が広がっている昨今ですが、ほとんどの先生が以前からその手法で授業を行っています。もちろん子どもに基本的な知識を身に付けさせることが大切ですが、ICTが発達していけば、そうした学習は個別化していき、現在の一斉授業という形式は少なくなっていくと思います。逆に、基本的な知識を身につけた先にある集団の学びを行う場所に、学校の役割は変化していくと思いますし、実際に変化しているとも思っています。それに伴って、学校の先生に必要なスキルも変わっていくと思います。

 

(東京都出身 社会人)

Q学校取材をしていて、特に記憶に残った先生、授業は何ですか?

クラスの3~4人でグループを作り、子どもたち同士で自主学習をさせる授業形態です。児童同士で教科書の内容を読み解き、分からないところを教えあう。そうすることで児童自身が授業に対して受け身になりづらく、主体的に学習を行う習慣をつけることができます。現在有力視されているアクティブラーニングの一形態とも言えるでしょう。しかし先生の力量、児童同士の関係性、クラスの雰囲気などによってこの授業形態の効果は異なってくるため、普遍的な実践として効果を発揮するためには、しっかりと上記のような要素を細かく検討していくことが必要だと感じます。

 義務教育期間において独特な、先生の授業形態を実施することは可能なのでしょうか?

 学習指導要領には授業形態に関する言及はありません。最終的には子どもたちの能力を伸ばすことを目的にしているため、それを達成していれば先生方の個性的な授業を行うことも可能です。

 自主的な学習の中でも、学習指導要領が存在する限り国で定められている方針があることは明らかです。宗教教育がない日本において、思想教育は難しい問題ですが、道徳や国語教育に関してどのようにお考えですか?

 私見ですが、道徳教育には答えはないと思います。道徳の時間は定められており、教科書を読んだり、心のノートを記入したりすることはありますが、最終的にはそれに関して何を思うことは自由でしょう。一方で国語は、基本的には文字を覚えたり作文をしたりという能力を身につけることが重要視されていると思います。しかし小説の読解等、文学において答えを定めることに関しては、たしかに難しい問題はあるでしょう。問題に関して論理的な解答を作ることを目的、正解にするなど工夫は多様に可能であり、様々な手法、工夫の方法を共有していくことが大切だと思います。 

 

(千葉県出身 大学3年)

Q授業とは何ですか?

私は、学生時代はあまり面白いと感じる授業に出会いませんでした。授業のレベルが簡単だったこともあり、学校が学ぶ場所という意識があまり生まれなかったです。大学で教育学に触れ、授業デザインなどを学んでいくうちに、「先生って色々考えていたのだな」と思うようになりました。私が面白いと思ったのは、全体を把握したうえで、今自分がどこをやっていて、次にどうつながるのかという“知識のつながり”を感じることができた授業です。先生の技術は生徒に知識を身に着けさせるためだけにあるのではなく、教えられた基礎知識をどう社会に応用していくか、という方向で生かしていかなければならないのではと思います。

Q「いい先生」とは?

生徒のことを第一に考えられる先生かなと思います。逆に、受け取る側(授業を受ける生徒たち)のことが見えていないといい授業にならないのではないでしょうか。先生方は知識を入れるためだけに授業を行っているのではないと思います。生徒たちが社会でどう生きていくのかを考える力を養う役割を担っていると考えます。

Qこれからの学校に求められる役割とは?

繰り返しになりますが、大切なのは教科の勉強だけではないと私は考えています。各教科で身に着けた知識をどう生かしていくのか、人と人はどのように共生しているのかなどの知識の「応用力」を養う場であるべきだと思います。

 

(神奈川県出身 社会人)

Q知的好奇心を喚起できる教育にしていくには?

現在の授業のスタイルとして多いのは、知識を暗記していくというものです。その背景には、教員が多忙化している今多くの授業準備の時間を取りづらいため、必然的に暗記型の授業が多くなってしまうこと、またアクティブラーニングのような授業のスタイルでは学習の評価方法が非常に難しいことが挙げられます。しかし、このような暗記型のスタイルで生徒児童の学習意欲、知的好奇心を高めていくことは難しいと考えます。

では、生徒の知的好奇心を高め、関心を広げていくためにはどうしたらいいのでしょう。私が考える一つの解決策は、学校の中だけでなく社会の様々な事柄を教材にした授業を行うことで、勉強に多様な意味づけを行っていくことだと考えます。また、そのような学習の評価方法は教員個人で決められるものではありません。校長が筆頭になり学校全体で取り組む必要があると思います。

Qこれから学校、教師が果たしていく「役割」とは?

教師は今まで当たり前だった学校・授業の在り方に固執せず、知的好奇心を持って自分の世界を広げていくことが必要になると思います。教師自身が好奇心を広げることで授業に意味を持たせられるはずです。

学校については、「社会を教材にする」ことが果たしていく役割の一つと考えます。具体的には、駅などの「地域」と駅員や警官などの「人」との連携を深めることによって、授業内容が深まり、知的楽しさを感じられる授業になっていくと思います。このような実践を実現していく過程で、教師が地域と密接にかかわり、教師にも新しい発見が生まれるはずです。

EDUPEDIA学生の作業の様子

Q教員が実践を作り上げる上でEDUPEDIAの果たせる「役割」

とは?

生徒と授業内容・学習の仕方のつながりは重要です。それぞれ生徒に適した授業が存在するので、一つの事例だけでは参考になりません。児童生徒の声や、様々な教師の実践をできるだけたくさん知ることで、自分の生徒に合わせた実践ができると思います。

 EDUPEDIAはネットメディアなので、全国に散らばる様々な個別の事例を取り上げて記事化し、サイトに蓄積することが出来ます。また、取材記事はインタビューをもとに執筆しているので、指導案に乗せられない、また一般化できず行政が取り上げられないことをも取り上げることができます。このような特徴を生かし、先生方が生徒の知的好奇心を引き出す助けになるような教育実践情報を発信していくことが、EDUPEDIAが果たせる役割でしょう。

 

いかがでしたか?

教育に対する思いは十人十色。

今回の五月祭フォーラムでは様々な視点から「学校の役割」について議論を展開します!

あなたの「教育」への想いに何か変化をもたらすかもしれません。

5/15(日)13:30から東京大学本郷キャンパス法文1号館25番教室でお待ちしております。

事前申し込みはこちら▶▶goo.gl/Hefa9k


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