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【現役小学校教師にインタビュー】【教育現場最前線の貴重な生の声!】

今回は【学校ボランティアプロジェクト】とのコラボ記事です!

【学校ボランティアプロジェクト】は東京・横浜の小・中学校の授業に入らせていただき、子どもたちや先生方のサポートをするプロジェクトです。

子どもたち一人ひとりと向き合うことによって、少しでも多くの「子どもの『できる』を増やしたい」。このような願いを持って活動しています。​

今回はこの学校ボランティアプロジェクトと提携している都内の公立A小学校にご協力をあおぎ、現役で活躍されていらっしゃる先生方の声を聞ける貴重な機会を頂きました!現場の先生方は今の学校をどのようにとらえ、学校の役割についてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

今回は、4つの質問を用意し、先生方の想いに迫りました。

 

①1週間の勤務時間が日本の先生は世界平均よりも15時間も長いと言われており、先生の多忙化が心配されています。私が小学生の頃、担任の先生はいつも丸付けや会議があってとても忙しそうだった思い出があります。そこで、現場の先生は1年間のうちにどんな時に忙しいと感じるのかお聞きしたいと思います。

新学期と成績をつける時期は大変です。また、今1年生の担任をもっているのですが、子どもたちが学校にいる間は水を飲む時間もトイレにいく時間も無いほど忙しいですね…。何が起きるかわからないので、目が離せません。(B先生 1学年担任 女性)

僕は校務分掌(学校内における運営上必要な業務分担のこと)で体育の担当なので、運動会の期間は普段より少し大変だなと感じます。しかし、僕はそこまで教師生活を忙しいと感じてはいないですね。一般的に先生は忙しく見えるのかもしれないですが、僕は子どもたちの笑顔を見ることができるので、毎日頑張れます。また、忙しいのは先生だけではなく、ほかの職業の方も同じだと思います。(C先生 6学年担任 男性)

一年の流れの中では特に、新学期や成績をつける3・4・7・12月が忙しいですね。しかし、普段から学校では何が起こるかわからないので大変です。

一日の流れの中では授業後が忙しいです。意外と忙しくないと思っている人も多いのではないかと思います。研究授業の指導案作成や校務分掌とかの仕事をしなくてはならないので、勤務時間を長くさせてしまうのです。家に持ち帰ってやれる仕事もあるので、早く帰宅しても家で仕事をされている先生方もいます。(校長先生)

やはり皆さん忙しいと感じているのですね。子どもたちと触れ合っている時間はずっと忙しいなと感じる、と言うのは想像がつきましたが、子どもたちが帰宅したあとの事務作業や添削が大変だというのはなかなか一般の人には知られていないのではないでしょうか?確かに、先生に提出した課題が次の日にはコメントが入って返ってきたのは、先生が毎日放課後にクラス全員分の課題をチェックをしてくれていたからだと考えると、放課後に先生がすることは山のようにあるとわかります...…。

私は先生のコメントをいつも心待ちにしていた子どもだったので、当時の先生方の日々の努力を思うと頭が下がります。

 

②学習指導要領の改訂により、「生きる力」の育成に重点が置かれるようになり、英語教育が拡充されたりして先生に求められるものが増えると考えられていますが、今現場で求められていることに限界などを感じてしまうことはありますか?

僕はお家の方が子どもたちに与える影響ってとても大きいと考えています。言い回しや癖などといった、子どもたちの言動はお家の方を真似ていることがほとんどです。だから、「しつけの領域を学校に0から教えてもらおう」っていうのは難しいと感じます。また、各ご家庭によって最適なしつけの仕方があると思います。それぞれの環境によって子どもたちのスタートが異なってきますし、学校の指導の効果にも差が生じます。そういった面は各ご家庭にカバーしてもらって、少しでもスタートの差がない状態で学習を始められたらいいなと思うときはあります。(D先生 5学年担任 男性)

「限界だ」「ここは先生がすることじゃない」という以前に、先生がやらざるを得ない場面に出くわしたらそれは僕達先生がやるべきとだ思います。誰でもいいからその子が身に付ける必要があることは教えてあげないと可哀想だと思います。(C先生 6学年担任 男性)

私も学校ボランティアプロジェクトをした経験があるのですが、D先生がおっしゃった「スタートの差」を感じたことがありました。それぞれの育ってきた環境によって子どもたちの行動や考える事が全く違ったので、個別に対応して学習のサポートをしていました。学校で教わる内容を身に付けるにも、やはり家庭での協力は欠かせないようですね。​

「すでに先生がどうにかしなくてはならない場面に遭遇しているのだから、向き合うべきである」とC先生がおっしゃっていました。私も実際にボランティア先で、1年生の担任の先生が生活態度や列の並び方など基本的なところからしっかり指導なさっていたのを見ていました。ここまで先生が指導するんだ、と先生の大変さを感じましたが、大好きな先生の言うことをしっかり聞いて、子どもたちが成長していく様子が感動的で、こういったことに先生のやり甲斐を感じられるのではないかと思いました。

 

③質問①の際にB先生は、「子どもたちの身のことを考えたらトイレに行く暇もないほど目が離せない」とおっしゃっていました。他の先生方も忙しいと感じている日々の中で、先生としてこれだけは怠ってはならないと考えていることはありますか?

自分の心身の体調を管理し、広い視野を持つことが大切だと思います。

本校では毎週水曜日に「ノー残業デー」を実施しています。先生たちにはこの日は定刻に帰って自由な時間を過ごしてもらおうというものです。

 子どもたちのことを考えたらいくらでも教材研究や学校での指導の工夫はできます。しかし、頑張り過ぎてしまうと、子どもたちと元気に接することができなくなってしまいます。だから、教師はメリハリを意識して仕事をする必要があります。

 また教師は、関わる人が子どもたちと先生、保護者の方などと限られているので、視野が狭くなる傾向にあります。社会には教師以上に仕事が忙しい人はたくさんいます。様々な業界の人と関わったり、自分の視野を広げる機会、自分の体調を整える機会として「ノー残業デー」を使ってもらえれば、先生たちにも子どもたちにとっても有益だと思います。(校長先生)

子どもたちの将来を担っているので、教材研究は怠らないようにしています。

全科目を毎日することは大変なので、今週は国語、来週は算数、といったように週に研究する科目を決めてまとめて勉強しています。こうすることで、授業の進みが早くても次の授業計画に対応することが出来ます。(B先生 1学年担任 女性)

「ノー残業デー」は素敵な取り組みですね。校長先生がおっしゃるようにメリハリは先生方の生活の鍵を握っているようです。先ほど目が離せないとおっしゃっていたB先生はまさに「メリハリ」をつけて教材研究を行っていました。勉強になります……!

 

④A小学校はNPO法人ROJEの「学校ボランティアプロジェクト」と提携していただいていますが、ボランティアや地域の方々が学校に関わるようになって、助かっていること、逆に大変なことはありますか?

大人が増えることで子どもたちの安全をより強化することが出来るので助かっています。逆に、子どもたちに対しての責任は担任が持っていますが、それをボランティアの方に負わすことは出来ないので、先生たちがボランティアの方に頼りすぎてしまわないようにしなきゃいけないなとも感じますね。先生とボランティアの方のバランスが重要だと感じます。(D先生 5学年担任 男性)

助かっていることのほうが多いですね。大変だったことはほとんど無いです。

先生がクラスの全員の状態を把握することは難しいので、こうしてボランティアの方がいてくださると、先生は負担が減りますし、授業を見られているのでモチベーションも上がります。授業の質の向上、児童の落ち着きにも効果を発揮するので、本当に助かっています。(校長先生)

ありがとうございます。

ボランティア経験者として、迷惑をお掛けしているのではないか心配になることが多々ありましたが、このような「助かっている」という声は、日々の活動の励みになります。今回は特に、具体的にどのような点で助かっているのかを聞くことが出来たので、今後はお答えしていただいたことをより意識しながらサポート行っていきたいと思います。

質問は以上です。A小学校の先生方、ご協力ありがとうございました。

 

A小学校の先生方にインタビューさせていただいて、当たり前のことながら、先生方はみな児童のことを一番に考えているなという印象を持ちました。特にC先生の「子どもたちの笑顔があるから頑張れる」というお言葉から、先生方は本当に子どもたちが好きなのだとわかりました。

「先生は忙しい、大変だ」こういったイメージが社会の中にはあると思います。しかし、先生方は忙しい毎日の中で、子どもたちにどうしたら良い教育を提供できるのか、子どもたちの笑顔と明るい将来のために生き生きと仕事をしていました。

外から見る「学校」と中から見る「学校」は見え方が異なってくるようです...…

今回のインタビューを通して私が考えた「学校の役割」は、「子どもたちの笑顔と明るい未来をつくること」です。子どもたちのために一生懸命先生が授業を作る、子どもたちは先生がどれだけの仕事をしているのか見ていなくても、自分たちに様々なことを教えてくれる先生のことを大好きになります。大好きな先生と勉強をして、子どもたちは明るい未来を作っていく。それが「学校の役割」なのではないか?と私は考えます。

ひとそれぞれが考える「学校の役割」があります。

あなたの考える「学校の役割は」何ですか?

5月15日、私たちとともに、あなたが考える「学校の役割」について考えてみませんか?

フォーラムにてお待ちしております!

 

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